若者の転職に思うこと

 さて新年度を迎え、新社会人も数多く各業界に船出していったことでしょう。

しかしその裏で話題となっているのが、入社4日にして退職代行サービスを利用して

退職する新卒社員がいるというニュースだ。

理由は様々だが、入社前の説明と入社後の内容が違ったとか、待遇面が話と違ったとか、

やりたい業務をやらせてもらえないとか。

まぁかくゆう私も会社に退職願いを出したのが過去に4回。

最短で3か月で辞めた会社もあるくらいだ。

4日で辞めた人に文句を言う資格はないだろうw


実際に私も過去在籍した会社では、待遇や休暇などが入社前に説明されたものと

違ったことが多々ありました。

ただ昨今の新人が辞めていく中で感じるのは、より良い環境を求める前向きのものと

ちょっとしたことで我慢が利かないという後ろ向きのものが混在しているように思う。


今の時代、どの業界でも仕事はあるのに人手が圧倒的に不足しているという売り手市場全盛期だ。

少子化の影響ももちろんあるだろうが、仕事ができる人間自体が不足しているように感じる。

それは昨今の過剰なハラスメント問題だとか、若手の仕事へのモチベーション低下だとか、

先ほど挙げたような若手の退職の加速も無関係ではないと感じる。

私が3か月で辞めた会社は完全に詐欺の片棒を担がされかねない危うい会社だったことから

速攻で辞めたという経緯はあるが、それ以外の会社は6年から8年在籍した企業ばかりだ。

当然、在籍中は気に入らないことはあったし、辞めたいと思った時期も多々あった。

また転職しづらい時代背景もあったかもしれないが、

それでもそこそこまともな会社なら簡単にやめるという選択はしなかった。


理由としてはいくつかある。

1つは転職した先も結局何かしら不満は出てくるということ。

それは待遇だったり人間関係だったり仕事内容や勤務場所であることもあるだろう。

すべてパーフェクトで自分の希望に沿った仕事はまず見つかることはない。

企業に属するということは、何かを我慢していることが多い。

そう考えると辞めて入った先でも結局すぐ辞めることになってしまう。


2つ目は辞めてしまうと積み上げたものを一度失うことになるということだ。

ボーナス査定や有休付与日数などは転職先でまた最初から積み上げないといけない。

辞めた方がいいタイミングと辞めれないタイミングの損益分岐点があるのだ。

それを捨ててでも辞めたいという時は辞めるしかないだろう。


3つ目は短期間で辞めてしまうと何も得られないということ。

何も得ることがないと思う業界ならそれでもかまわないが、私のようなIT技術者には

勤め先で得られる新しい技術や経験、特にこの業界は開発言語の経験年数が重要になってくる。

「○○を何年やってました」というのが次の勤め先で非常に大事になってくるのだ。

そう考えれば手に職つける目的で数年働いて、学ぶことがなくなったらやめればいいと

考えるようになった。


こうした理由から、今辞めようと思っている人は一度思い直してほしい。

今の世の中、転職は非常にしやすいのは間違いない。

自分に合わない職場で我慢してまで続ける必要もないかもしれない。

だが何も学べずに無為な数年を過ごすくらいなら最初は勉強しながら給料も貰えると割り切って

数年は働いてみてはどうだろうか。

そういった無理が効くのも正直若い内だけだと思う。

私は今この年になって、「若い時の苦労は買ってでもせよ」という言葉が身に染みている。

自分は転勤や先輩が辞めて仕事を押し付けられたりと苦労もあったが、

その甲斐あって同世代がしてこなかったような経験が得られたし、

この年でもフリーランスとして評価される腕が身についていると思ってる。


また今の時代は様々なハラスメントに怯える企業側が若手を腫物のように丁寧に扱っていることが多い。

若手は仕事しなくても周りが結局気を使って勝手にやってくれていたりすることもあるだろう。

だがそれで甘えていられるのも今だけだ。

そうやってフォローしてくれていた優秀な先輩達は、さらに良い会社に転職していくかもしれないし、

さらに上の先輩は定年退職していって最終的には自分たちが背負わないといけなくなる時がくる。

その時も辞めればいいやが通じるのは20代までだろう。

30歳、40歳になって何もできない人になるくらいなら20代の内にお金を稼ぎながらも

手に職付けるように頑張ってみてはどうだろうか。


なので新人のそこのあなた、辞めるのはいつでもできる。

まずはそこで自分が学べることがあるのかどうか一度冷静に周りを見回してみてほしい。


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